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韓国駐在員報告2007年10月 経済 好調な韓国経済、製造業が牽引 韓国は、製造業が韓国経済を引っ張っていくという形になっているが、好調の大きな要因は、設備投資と輸出が増えたこと、ウォン高や原材料の値上がりなどに柔軟に対応したことが挙げられる。 韓国の輸出は、90年代までは年平均8.7%の成長であったが、2000年代に入ってからは、年平均12.2%増加している。2003年から2006年の3年間では輸出額が2倍に、また、ここ1年7カ月は2けた成長を続け、輸出額は6カ月連続で300万米ドル超えている。 輸出好調の要因は、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの新興諸国の成長で世界の景気が全般的に良くなったことが挙げられる。90年代に6.5%増加した世界の貿易額は2000年代に入ってから12.2%増となり、これにより米国や日本、ドイツなどの先進国も最近は10%を超える輸出増加率をマークしている。世界景気が全般的に好調な中で、開発途上国の開発需要に合う重化学工業品に強い韓国は、鉄鋼や化学製品、自動車などを輸出してきた。 また、2002年以降、年平均約7.5%進んだウォン高や、原材料の値上がりなどにより、輸出には厳しい状況が続いてきたが、ウォン高の問題については、企業は原価を抑えて、コスト削減を図ることで克服し、また利益率は多少落ちても売上高(輸出額)を伸ばすという戦略で、全体の利益額を伸ばすことでウォン高を克服してきた。 また、グローバルな生産体制を強化し、海外の競争力の強い原材料を輸入して、韓国が強い加工分野に特化して、海外の組立工場を利用するという各国の強い分野を結合する方法で韓国の輸出増につなげてきたことも輸出好調の要因となっている。 |
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