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北米駐在員報告
2000年10月 行政 駐在員 : 若梅 真樹
ヒスパニック系人口急増
今年実施された国勢調査によると、1999年のカリフォルニア州における人口構成で、白人の割合が前回調査時(90年)の57%から49.8%に低下し、少数民族人口の合計が白人を初めて上回り、マジョリティーとマイノリティーが逆転したと発表した。中でもヒスパニック系人口の急増が著しく、過去10年間で35%増の31.5%を占めており、国勢調査の詳細結果は来年7月の発表となるが、ロサンゼルス・カウンティーでは、さらにこの傾向が強いといわれている。また、50年後には、カリフォルニア現象が全米に広まり、白人の比率が過半数を割りこむと予測されている。
カリフォルニア州では、10年前からアジアや中南米からの移民が増えつづけ、それは州の政界にも反映されており、98年にはクルズ・バスタマンテ氏がヒスパニック系で初の副知事に就任。また、2001年のロサンゼルス市長選には、アントニオ・ビラライゴサ下院議員とハビア・ベセラ下院議員が立候補しており、いずれかが当選すれば同市初のヒスパニック系市長の誕生となる状況にもある。また、ヒスパニック系人口の急増する学校区でも2ヶ国語教育の廃止などの移民関連施策を中心に教育改善など移民社会をめぐる問題がさらに重要視され、今後、政治、経済、行政に強い影響を与えることは必至と見られている。
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