中国駐在員報告
2018年11月 社会・時事 駐在員 : 土屋 岳久
9月2日に重慶市旅游発展委員会訪問団が静岡県を訪問し、県文化・観光部と重慶市旅游発展委員会の間で観光振興と航空路線誘致に関する覚書を調印した。
重慶市は中国の内陸部にあり、1997年に四川省から分割された、中国の4つの直轄市(北京・上海・天津・重慶)の中では最も新しい市である。
重慶というと重工業が盛んであったことから工業都市のイメージがあるが、重慶市旅游発展委員会によると、今年の国慶節(建国記念日、中国の大型連休の一つ)休暇期間に重慶を訪れた旅行者数は中国で最も多く、中国国内では観光都市としても非常に有名であるとのことである。
重慶の観光名所として日本人に最も知られているのは、市内中心部から湖北省の宣昌市まで、約600qを船で下る「長江三峡下り」だろう。先日、私もこのクルーズ旅行に参加し、白帝城など三国志の舞台や両岸にそびえたつ雄大な山々を目の当たりにし、歴史と自然の偉大さに感銘を受けた。1994年の三峡ダム着工により以前と景観が変わったとは言え、自然や歴史を愛する日本人には必ず満足してもらえるツアーであると感じた。
重慶にはそれ以外にも、中国ではジブリ映画『千と千尋の神隠し』の舞台と称されている「洪崖洞」や、名物の「火鍋」「重慶小麺」など特色のある景色や食も多い。今回の覚書調印を契機として、静岡発の重慶ツアーが企画され、相互の観光交流がより活発になることを期待する。
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