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ヨーロッパ駐在員報告
2002年4月 社会・時事
駐在員 ： 山口 幸博
・オーストリア、外国人同化法案を発表
極右系・自由党が参画しているオーストリア連立政府が先月､外国人同化法案を発表し、その内容が波紋を呼んでいる。
ＥＵ加盟国にノルウェーなど３カ国を加えた18カ国以外の国からオーストリアに入国した外国人労働者(長期の滞在予定者)に対し、ドイツ語学習を義務付け、４年以内に所定の課程を修了していない場合に、国外退去を命じる厳しい内容となっている。議会の承認が得られれば､来年１月から施行される予定だが､野党勢力等は反発しており､議会での審議紛糾が予想されている。
長期間滞在予定の外国人労働者の同化政策は､欧州各国にとって大きな課題となっている。ドイツ連邦議会が３月初めに可決した移民労働者法案(大統領はまだ署名していない)も、ドイツ語学習を義務付けているが､罰則規定まではなく、語学学習の経費を全額政府負担としている。オランダでは、オランダ語学習を拒否した場合の罰金を科すとしているが、国外退去の規定はない。オーストリアの法案は､経費の半額を個人・企業負担としており､この点からも内容の厳しさが際立っている。
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