東南アジア駐在員報告
2021年2月 経済
駐在員 : 福田 渉
近年、世界的な日本食ブームを背景に日本酒の輸出が拡大している。日本の財務省の貿易統計によれば、シンガポールは東南アジアで最大の輸出相手国であり、2020年1月〜11月の輸出総額は前年比18%増の9億500万円にのぼる。
シンガポールはアルコール度数に比例して酒税が高くなるため、日本酒は身近なお酒ではないが、国内市場の成熟とともに消費者の嗜好も多様化し、今では全国の地酒を楽しむことができる。新型コロナウイルスの影響で旅行ができないため、ちょっと高級な食べ物などへの関心が集まっている。その土地や造り方によって味や香りが全く異なる各地の地酒を、旅するような気分で楽しんでもらうため、北海道や石川県と協働で「利き酒コラボプロジェクトinシンガポール」を1月18日から2月17日にかけて実施している。各地の地酒を利き酒セットにして、シンガポールの飲食店9店舗で提供してもらう試みだ。グラスに注がれた地酒を飲み比べてみると、それぞれに特徴があることがよくわかる。
静岡の地酒の良さを多くのシンガポーリアンに知ってもらい、飲食店の定番メニューとして採用されることを目指していく。
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