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ヨーロッパ駐在員報告2003年3月 政治 オーストリア、国民党が再び自由党と連立政権を発足
国民議会総選挙は11月24日に実施され、国民党が得票率を大幅に伸ばし、第一党となった。しかし、2000年2月に発足した国民党の連立相手であった自由党は、当時のハイダー党首のナチス擁護発言やEUの東欧拡大に否定的な過激な主張から、総選挙で惨敗した。 国民党のシュッセル首相は、選挙後3か月にわたり各党と連立協議を行ってきたが、最終的に自由党と連立を組むことを選択した。新政権は12閣僚のうち、外相、財務相、内相、経済相などの主要なポストは国民党が占め、自由党は副首相、法相など3ポストと前回より2ポストも減った。 シュッセル首相は、自由党のハウプト党首との28日の合同記者会見で、早期退職者に対する年金の早期支給制度の廃止や低所得者に対する非課税限度額の引き上げなどを含めた財政赤字削減などの新政策を公表した。 しかし、最新の世論調査では、この連立への支持は22%で、30%が4年間の任期を満了できないと厳しい見方を示している。 |
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