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東南アジア駐在員報告2003年8月 政治 インドネシア 経済危機からの回復に水を差す爆弾テロ(ジャカルタ)
2001年7月に誕生したメガワティ大統領は、政権安定と経済再建の前提である国際信任の回復に向け、上々の滑り出しをした直後の同年(2001年)9月11日に米国同時多発テロが起き、国内外からの一層の圧力の狭間で難しい対応を迫られていた。2002年10月のバリ島での爆弾テロ事件に始まり、今月(8月)5日に首都ジャカルタで起きた爆弾テロ事件でも、100数十人を超える死傷者が出、インドネシアの治安面での不安を内外に印象付けてしまい、回復しかけた経済にとって大きな打撃となりそうである。 インドネシアと日本との経済面での繋がりは大きく、インドネシアの輸出入の相手国はどちらも日本がトップである一方、日本の政府開発援助額はインドネシア向けが最大となっている。 また、FTA(自由貿易協定)の面からみても、インドネシアは、東南アジア諸国連合(ASEAN)自由貿易地域(AFTA)以外で具体的なFTAの提案がある国は日本だけである。 こうしたことから、引き続き、インドネシアに対する日本の関わりは、一層大きなものになると考えられる。 インドネシアには、静岡県企業も、ヤマハやカワイ、東芝テック、東海家具など50社近い企業が進出しており、影響が心配される。 |
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