中国駐在員報告
2017年3月 経済 駐在員 : 土屋岳久
中国国内において、オンラインショッピングやケータリングによる宅配荷物の増加によって梱包関連資材の消費が増大しており、それに伴い廃棄される資材の増加が深刻化していると2月21日付の人民日報が伝えた。
同紙によると、宅配業の荷物取扱量は2015年から2016年の1年間で、実に約1.5倍に増加したとのことである。
昨年12月の駐在員報告で言及したように、中国には、オンラインショッピング最大のセール「11月11日(独身の日)」がある。その日には、通販サイト「天猫(テンマオ)」が売上前年比32%増となったことや、別の大手通販サイト「京東(ジンドン)」では、配達用トラックの手配が追い付かず、日本の新幹線にあたる高鉄をチャーターし、客席すべてに荷物を載せて輸送したことなどが話題となった。
オンラインショッピングは手軽で安価なため、今後も取引量が増加していくと思われる。それに伴い、梱包資材の消費量と、同時に廃棄される梱包材の量が増えることが見込まれる。
廃棄物の増加は環境問題に大きな影響をもたらし、近年、環境対策に力を入れている中国政府の方針と相反するものである。そのため、一足先に環境問題に取り組んできた日本の技術を活用し、環境にやさしい梱包資材や手法等を提案することができれば、大きな商機になるのではないかと思料する。
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