ここから本文です。
中国駐在員報告
2011年10月 社会・時事 駐在員 : 井口真彦
駐在員の主要な業務として、日本からの出張者への便宜供与としての中国の政府機関や企業への訪問や面談のアポ取り、日程調整、アテンドなど、いわゆる「ロジ」がある。
ある浙江省への出張についてロジを担当し、ほぼ固まった頃、浙江省政府担当者から電話があった。
関係部局から連絡があり、ちょうど浙江省内での面談や視察を予定していた2日間が、省の決定により休日となったというのである。
その日までは、中国の休日を除いた営業日ベースで4日前、日本側では日本の休日の関係で、活動日の前日という切羽詰まった時期である。
全国規模の身障者運動会がその日から始まり、大規模な交通規制があるなどのことからこの決定に至ったようだ。
運動会があることは当然ながら事前にわかっていたはずなのに、市民生活に大きな影響を及ぼす政府機関の休日が、直前になって突然に決まるという不合理。
中国側担当者は、関係者からの連絡の直後に私に電話をくれ、その後も彼の努力により、2日間のうち1日は休日でも対応していただけることになり、他の1日は日程を変更して事なきを得た。
そもそも、春節や国慶節の連休など、毎年ある祝日の連休も、結構近くになってからでないと決まらない国である。
面談などの約束が決まったと思っても、直前や、場合によっては当日の変更やキャンセルなどもある。
中国でのビジネスでは、確認の上にも確認を重ね、その上で変更になった時の次善策もできるだけ予め想定しておくことが肝要である。
日付別一覧 地域別一覧 分野別一覧
|