東南アジア駐在員報告



2011年4月 経済
駐在員 : 長谷川 卓


    3月23日深夜、シンガポール政府農産物・獣医局(AVA)は、放射能の影響を受けている地域として、福島県、茨城県、栃木県及び群馬県からの牛乳、乳製品、果物、野菜、水産物及び肉の輸入を停止することを発表した。その後、東京都、神奈川県、千葉県及び埼玉県と水際検査で放射性物質が検出された愛媛県の果物及び野菜の輸入停止を追加した。
    さらに3月31日深夜、静岡県産の小松菜から放射性物質が検出されたことを受け、同県産果物・野菜の輸入を即日禁止することを決定した。確認調査によれば、問題の小松菜は、日本食品の混載貨物で輸入されており、原産地(静岡)の特定は添付書類によることがわかった。静岡県は、問題となった小松菜のシンガポールまでの流通経路について情報収集中である。
     シンガポールでは、政府が実施する放射線検出に関する輸入水際対策への信頼が厚く、店頭に並ぶものは安全と考える人が多いため、小売店舗での日本食の売上減少は、今のところ起きていないと伝えられる。
    一方で、ブームが定着し、ジャンルとして確立された日本食のレストランの多くが、食材の調達先を輸入停止地域以外や日本以外の国に変更しているにも関わらず、売上が大幅に減少している状況も報道されている。
    原発事故が長期化し、汚染地域が拡大した場合には、日本食品を取り扱う小売店舗への影響も避けられないだろう。

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