韓国駐在員報告
2017年3月 社会・時事 駐在員 : 松村昭宏
2017年1月の訪韓外国人客は120万人程度と推計されるのに対し、訪日外国人客は同月としては過去最高の229万5,700人(JNTO:日本政府観光局推計)となり、日本を訪れた外国人観光客数が韓国の2倍弱を記録したことが判明した。日本と韓国間の訪問数のみ抜き出してみると、1月は韓国の旧正月連休(27〜30日)が影響し、訪日韓国人客は62万5,400人と単月で過去最高を記録する一方、訪韓日本人客は推計で15万6千人となり、2016年同月の13万6,884人に比べ約14%増加してはいるものの、訪日韓国人客数と比較すると約4分の1程度にとどまっている。
また2016年通年でも、訪韓外国人客は1,724万人、このうち日本人客は229万人であったのに対し、訪日外国人客は2,400万人、このうち韓国人客は509万人であり、訪日韓国人客が訪韓日本人客の2倍以上となっている。
この所、円安ウォン高で推移していることから、韓国から日本への旅行費用は安くなる一方、日本から韓国への旅行は高くなるため、今後日韓間で相手国からの観光客数の差がさらに広がる可能性が高くなっている。
韓国では、朴槿恵大統領の弾劾とそれによる大規模デモ開催などの政情不安や、米国による韓国本土へのTHAAD(サード:終末高高度防衛ミサイル)配備に対し、報復措置として中国政府が韓国への団体旅行を中止する指示を出すなどマイナス要因が多いことから、中国を中心に海外からの訪韓者数は減少が続くものと思われる。
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