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2002年4月 経済駐在員 : 岩城 徹雄
・台湾海運大手、シンガポールからマレーシアへ移転 台湾の海運業最大手のエバー・グリーン・マリーン(長栄海運)は、4月1日にマレーシア・ジョホール州にあるタンジュン・プルパス港(PTP)とコンテナ積替えなどのターミナル・サービスの契約を結び、今年第3四半期中から業務を行うこととなった。 これまでエバー・グリーン社は東南アジアでのコンテナ取り扱い拠点をシンガポールとしてきており、同社の年間120万TEU(20フィートコンテナ換算)にのぼる取扱量はシンガポール港取扱量の約8%に当たる。シンガポール港公社(PSA)との契約が今年7月で満了するのに伴い、PSAと契約更改するのかあるいはPTPに移転するのか、2000年にPSAからPTPに移転した世界最大手マースク・シーランド(デンマーク)の例もあり、両港の誘致合戦も含め関係者の注目を集めていた。 企業はPTPに移転することで、PSAより3割安いとされる取り扱い手数料によりコスト低減のメリットを得ることになる。PSAではITを駆使した取り扱いや通関手続きのスピードと簡便さ、24時間のオペレーションなど世界一使い易い港として東南アジア一の地位を確保してきたが、今後はコスト面での競争にもさらされることになる。 筆者は、2000年11月、清水港ポートセールスの皆さんとともにマースク社のシンガポール法人を訪問したことがあり、この折にPTPへの移転の理由につき伺った。マースク社の担当からは、取り扱い手数料の安さもさることながら、巨大なPSAに比べて当時PTPは歴史も浅く、ある程度自社の望むような自由なオペレーションが可能となるという回答を得た。 また、筆者はPTPに2001年1月に訪問し構内を視察する機会があった。港としての規模はPSAに比べれば小さいものの、最大級のスーパー・パナマックスタイプのガントリークレーン14基(将来計画24基)を有し、主要航路からの距離はシンガポールとほぼ同じ、PSAと同様にITを取り入れた取り扱いの管理や、後背地には工業団地、倉庫・物流基地にもなりうる広い土地を有する利点がある。筆者が訪れた時点で既に倉庫を建て使用している日系オーディオメーカーもあった。PTP担当者からは、シンガポールに並ぶ東南アジアのコンテナ基地を目指すとのコメントも聞かれたが、今回のエバー・グリーン獲得でまた勢いが加速した模様である。
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