中国駐在員報告
2003年4月 社会・時事
駐在員 : 外山 敬三
非典型肺炎に対する上海市衛生局及び県内企業の対応
- 香港での非典型肺炎(重症急性呼吸器症候群)の感染者数が3月30日午後6時半現在、530人に達した(4月8日現在では928人に達している)。感染者の数がわずか1週間で倍増するなど依然として猛威を振るっていた中、上海市衛生局は3月27日、上海における非典型肺炎の現状についてコメントを発表した。コメントでは、海外のマスコミが上海における非典型肺炎の発病を伝えたことに関して、まだ上海では発見されていないとのことだった。
また、上海市政府は広東省で非典型肺炎の発生が伝えられた後、国家衛生部の指示の下、すぐに衛生等関係部局の会議を開催し、対策班を立ち上げた。また、現在市内の著名な呼吸器系や伝染病関係の専門家によるプロジェクトチームを作り対応に当っている。そして市内で発病が確認された場合、速やかに状況を公表することになっているとのことだった。
その後、4月2日に、上海市政府の衛生当局者は「感染患者、死亡者は出ていないが、感染の疑いのある患者が1人いる。」と発表した。市内ではいろいろな情報が錯綜し、それが市民の不安をあおっている状況である。
また、4月3日に在上海の県内企業5社に聴取りを行ったところ、各社駐在員の健康状態に問題はないとのことだった。ただ、広東省及び香港への出張に対して、マスク持参を義務付けたり、出張自体を制限している企業がある。
WHOの発表によれば、世界全体で見た感染は、4月8日現在、19の国と地域に広がり、感染者数は2,671人、死亡者は103人に達している。
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