中国駐在員報告
2010年7月 社会・時事
駐在員 : 野村芳一
中国上海市で4月から市内を東西に走る地下鉄10号線(全長36キロ)が開通したが、これにより地上部分を含む同市内の地下鉄11路線の総延長が420キロに達し、上海は地下鉄総延長でロンドン(408キロ)を抜いて、世界一に浮上した。
上海の地下鉄は1995年4月に1号線が開通。2008年末時点の総延長は235キロと世界7位だったが、万博を前に新路線開通が相次ぎ、2009年末には東京(304キロ)を抜いて3位に急浮上していた。通常は、開通までに時間を要する都市インフラの地下鉄だが、上海は、わずか15年という短い期間で地下鉄総延長世界一の座に着いた。地下鉄の工法が進歩した影響もあると聞くが、驚くべきスピードと言える。
思い出すのは、赴任して早々市内の田子坊という観光スポットに行った時のことだ。日本から持参した最新の観光案内によると最寄の地下鉄駅から徒歩15分ということで、タクシーを使った。ところが、その帰り道に、なんとすぐ近くに地下鉄の駅(2009年末開通の9号線打浦橋駅)を発見したのである。今では、上海きっての観光地である豫園にも新天地にも地下鉄を利用していくことができる。
計画では、今後も新規路線を相次ぎ開通させ、500キロの基本ネットワークは2012年に完成する見込みという。地元紙によると、上海の地下鉄の総延長は2020年には880キロに達する見通しだ。
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