中国駐在員報告
2017年3月 社会・時事
駐在員 ： 土屋岳久
2017年２月１日から、上海市の虹橋地区（虹橋空港の南側）から、上海屈指の観光スポットである外灘（バンド）まで、市の中心部を東西に走る「延安西路」に沿ってトロリーバス「71路」の運行が開始された。
これまで虹橋地区から外灘方面への公共交通機関での移動手段は、延安西路の北側と南側をそれぞれ東西に走る地下鉄２号線、10号線の２路線が主であった。71路はこれら２路線の真ん中を補うように並行に運行されており、また通常の路線バスと異なり専用路線を走行するため、渋滞に巻き込まれることもなく、地下鉄に似た使い勝手となっている。
延安西路沿線には本県事務所やＪＥＴＲＯ上海、ＪＮＴＯ上海、その他日本の自治体等の事務所が多数入居する国際貿易センターや、中国旅行業界最大のイベントである上海国際旅游博等が開催される上海展覧センター、日本人出張者がよく利用するホテル上海賓館、在上海日本国総領事館等といった施設があり、公共交通機関で通勤や出張をする人が多いため、71路の運行によって移動がますます便利になった。
その一方で、71路の専用路線を設けるために一般車両が通行可能な道路が片道４車線から片道３車線となり、ラッシュ時の渋滞がひどくなったという意見もある。
運行開始からまだ１か月であるが、今後の一般交通への影響や人の流れの変化等について注視していく。
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