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ヨーロッパ駐在員報告

2003年1月 社会・時事
駐在員 : 山口 幸博


「ホテル ママ」 −当世ヨーロッパ家庭事情−

    12月9日付けのドイツ有力週刊誌「Focus」は、「ホテル ママ ―若者はどこが一番いいかを知っている― 家庭だ!」と題した長い記事を掲載し、ドイツを中心とした最近の家庭環境を報じた。
    この記事の根拠や出典は、本文では明らかにされていないが、イギリスのエセックス大学のEPAG(European Panel Analysis Group)の研究結果の一部と推測されることから、その内容に信憑性もありここに紹介する。
    31歳になる税理士のヨアヒム・クーン氏(男性)は、今も両親と一緒の生活をし、食事から洗濯、アイロン掛けまで母親に依頼している。25歳の出版社に勤務するナディーネ・フォン・シュックマン氏(女性)も、経済的な理由と生活が楽ということから、母親と広い家で一緒の生活をしている。
    この二人の例は決して例外的ではなく、ドイツでは「Nesthocker」(巣にいつまでもいる人)として年々増え続け、18歳になると家を出るというのは遠い昔のことで、現在では24歳、25歳が普通となっている。ある専門家の話では、女性24歳、男性26歳が両親の家を出る平均で、これも延びる傾向にあるという。
    しかし、この現象はドイツだけに見られるものではなく、イタリアとスペインでは、伝統的な家庭教育の影響もあり、もっと顕著で、イタリアでは30歳以上の未婚男性の7割が母親と暮らしている。複数の社会学者は、イギリスとフランスでもこの傾向が出てきていることを認めている。
    ある発達心理学の専門家は、子供が長期間両親と生活することは自立をさまたげ、パートナーを見つけることも、家庭を持つことも遅れ、果ては若者特有の闘争本能も無くなることを指摘している。
    このNesthockerは笑い話ではすまなくなってきており、FDP党の党首はボンにある父親の家で今も生活し、ヴォーベライト・ベルリン市長も母親が数年前に亡くなるまで一緒に暮らし、今もその家で生活をしていることをしばしば話題にするという。



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