韓国駐在員報告
2017年6月 社会・時事 駐在員 : 小関克也
国際社会の度重なる警告にも関わらず、北朝鮮は今年に入り9回目(5月29日現在)の弾道ミサイル発射実験を実施するなど、朝鮮半島の緊張を高める行動を続けている。これに対し、アメリカも既に派遣を決めた2隻の空母(カールビンソン、ロナルド・レーガン)に加え、3隻目となるニミッツを朝鮮半島付近に展開させることを明らかにするなど、北朝鮮を自制させるための対策を強化している。
このような状況の下、韓国の文新政権は北朝鮮の核及びミサイル挑発には断固として対応する一方、民間交流は国際社会の北朝鮮制裁に違反しない範囲内で柔軟に検討するというスタンスを取っており、人道支援団体が北朝鮮側と接触することに関しての申請も、特別な問題がない限りは順次承認する予定だ。
ソウル市内においても、緊迫した雰囲気は余りなく、一番の繁華街である明洞は平常通りに賑わっており、スーパーでの買い占めなどが起こることもない。
1950年6月に始まった朝鮮戦争は、1953年7月、派兵した中国、アメリカ等の兵も含み300万人ともいわれる死者を出した後に戦闘が終結したが、あくまで「休戦」で、国際法上は半世紀以上にわたり、戦争状態が継続している状況である。「今が危険というなら、数年前、数十年前も危険だった。」という言葉が当事務所の韓国人スタッフからも聞かれた。
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