東南アジア駐在員報告
1999年9月 経済 駐在員 : 篠原 清志
ラオス、援助頼みの経済運営
97年に起きたアジア経済危機後、最も通貨が暴落したのはインドネシアではなくラオスで、対米ドルレートも1,125キップから現在は10,000キップにもなっている。この責任を取らされる形で8月9日、カムプイ財政相とチュアン中央銀行総裁が解任させられた。しかし、二人に責任を問うことも酷であるとの声が多い。同国には、他国へ輸出できる資源や農産物はなく、人材も人民革命党政権誕生後、フランス語や英語ができる層は国外に出ていってしまっていて、隣国のタイやベトナムと競争できる状況にない。
経済は日本の援助頼りで、空港やメコン川に架かる橋など主なインフラは日本の援助でできている。首都ビエンチャンの目抜き通りは簡易舗装のためかでこぼこで、日本大使館の前などは未舗装のような状況である(日本の援助を得るために舗装していないとの見方もある)。
しかし、住民に暗さは無い。他の東南アジア諸国の首都で見られる喧騒も無く、のんびりと毎日の生活が送られている。
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