中国駐在員報告
2020年2月 社会・時事 駐在員 : 石井 亘
1978年に経済改革・解放政策が導入されてから中国都市部では西洋式の結婚式が主流となっていたが、この数年間では伝統的な結婚式を挙げる夫婦が増加している。彼らは西洋式のウェディングドレスや宣誓は結婚式に不可欠なものでは無いと考えており、代わりに唐時代の衣装を着て伝統に従って儀式を行うことを選んでいる。中国の伝統により新郎と新婦は赤色の衣装を着け会場も赤色を基調に装飾されることが多い。
ある結婚手配会社によると、伝統的な結婚式で式を挙げるカップルは全体の40%を占め、人気の高い式場は6ヶ月以上の予約待ちとなることもある。式の費用は通常で4万元(64万円)以上、式場の装飾、衣装等にこだわると20万元(320万円)以上になることもある。
結婚式の変化は社会、文化の変化の反映であり、生活水準が向上するにつれて他人とは違った選択を好む人が増えたこと、また近代的なものより伝統的なものにより価値を見出す人が増えたことが伝統的な結婚式が人気を博している原因であると専門家は分析している。
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