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中国駐在員報告2005年6月 経済 中国自動車産業事情(2) 中国全体では中級自動車(注)と称される車が安定した販売を維持している。 中国国内の中級自動車の販売は全体の約4割で、市場の主流となっている。主な車類はサン タナ(VW)、ジェッタ(VW)、エラントラ(ヒュンダイ)、ビュイックエクセル(ビュイック)、ファミリア(マツダ)等である。北京、上海、広州の都市部でのアンケート調査では国産メーカーを中心とした低価格の車より、BMW、ホンダ、アウディへの人気が集中しており、中高級車への購入意欲が高いという結果が出ている。また、希望購入予算は昨年行われた在庫調整のため販売価格を下げたことにより、前年より3万元(約39万円)減少し、上海で平均15万元、広州で同14万5000元、北京で同12万元であった。 今年からトヨタと第一汽車集団の合弁会社の天津一汽豊田汽車が、日本で「ゼロ・クラウン」と呼ばれている「クラウン」の生産・販売を始めた。「クラウン」の販売価格は「ロイヤルサルーンG・VIP」の48万元(約624万円)から「ロイヤル」の32万8000元(約426万)の高価格である。トヨタは02年10月にヴィオス(ヴィッツのセダン)、04年2月のカローラを中国市場へ投入しており、今回高級車市場への参入を始めた。 現在、中国市場への参入が一番古いVWの苦戦が続いている。上海大衆で生産されているサンタナや第一汽車集団で生産されているVWも販売の減少が続いている。 今年度の主なメーカーの第1四半期の状態は下表のとおり。
(注)中級自動車の定義 1.市場価格が20万元(約260万円)以下 2.排気量が1.3〜2.0リッター 3.車長が4.1〜4.7メートル |
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