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中国駐在員報告2004年6月 経済 開発区の現状
2004年5月に浙江省嘉興市の開発区に訪問した際、現状の説明を受けた。 それによると、違法に成立或いは無許可で開発している土地、違法に土地を占有放置している土地、違法または不法に譲渡された土地、利用効率が悪い土地などを持つ開発区を整理しているとのこと。山東省では739か所、浙江省では480か所の市および県クラス以下の開発区が閉鎖されたとのことだった。 これらは2004年4月21日に出された、「各地は中央の規定に照らして、省級以下の国土資源の行政管理体制を整理し、土地利用の相対的な計画や管理体制を完備する」ことを旨とする『国務院の省級以下の国土管理体制改革に関する問題の通達』(国発[2004]12号)に基づいたものである。 その後、4月30日にさらに「土地利用の管理を強化」する緊急通知である『国務院弁公庁が土地使用の管理を強化する緊急通達』(国発[2004]20号)が出された。 その主な内容は 1 土地使用の管理を強化する 2 建設用地の申請批准管理を強化する 3 農地を確実に確保する 4 土地利用総合計画と年度計画を厳しく実行する 等である。 この中で問題となるのは、2の文中に書かれている「この(調査)期間中の土地承認の一時中止」で、嘉興市の開発区では今年の11月ごろまでは土地の使用に関する契約は出来ないそうである。そのため、契約締結を延期したことにより事業計画の変更を余儀なくされた企業も出てきている。また、調査の結果、正式な使用承認を受けずに1年以上操業していたことが判明した企業もあった。 この調査期間が今年中に終了するかどうかは不確定な状況で、現在、中国の開発区に進出しようとしている企業には十分な注意が必要となっている。なお、以下に通知の一部を抜粋して掲載する。 国務院弁公庁が土地使用の管理を強化する緊急通達 各省、自治区、直轄市人民政府、国務院各部門、各直属機関あて国弁発明電〔2004〕20号 土地の濫用に歯止めをし、勝手な用地に関する決定を防ぎ、一部の業界、地区の固定資産成長の行過ぎを抑え、安定した国民経済発展と科学的な発展観を確保し、耕地(農耕地)保護制度を厳守し、国土資源管理制度の改革を進めることを目的に、国務院が全国範囲で土地使用の管理を強化することを決めた。 それに関する通達は以下のとおりである。 一、 引き続き土地使用の管理を強化する。
地方政府が自らの農地保護上の責任を明確にする。市、或いは県に跨る農地の代替補充保護(省政府の許可を得て、同地域で措置できない代替え農地を他地域に措置すること)を禁止し、すでに発生したものは元に戻す。
六、進んで国土資源管理体制の改革を推し進める |
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