中国駐在員報告
2005年10月 社会・時事
駐在員 : 小杉 長生
化粧品訪問販売のポーラがこの春上海に進出した。日本人が多く住む古北地区の「名都城」の一角にエステティックサロンを開設し、併設販売店「ポーラ・ザ・ビューティー」で化粧品を販売している。
中国国内では、商品の販売に関して、原則的には店舗販売に限定されており、訪問販売については、法整備が十分に進められていなかった。そのため、日本国内訪問販売1位のポーラもエステティックサロンを展開しつつ、商品の販売拡大を行っている。ポーラは2010年までに中国主要都市に200店舗の展開計画があり、9月15日には上海新天地に2号店が開設した。また同様にシャンソン化粧品も7月にエステ併設の店舗を開設した。
日系の化粧品メーカーでエステティックサロンを上海に開設しているのは他に資生堂がある。現在の顧客層は資生堂が中国人、ポーラが駐在日本人で、これは中国におけるブランド力の違いが、客層に現れている。
新たに法律が施行され、日本で普及している販売員ネットワークを使った化粧品などの訪問販売が可能となる見込みである。12月1日より「直販管理法」が施行されるとの報道がある。「直販管理法」が施行されれば、中国国内に工場を持たない外資系メーカーの国内での店舗なしの直接販売が可能となる見込みである。ただし、許可を取る必要がある。
日本でもあるマルチまがいの商法に対しては、「直販管理法」施行1ヶ月前に「転売禁止法」を制定し、当局関係者が市場を監察することとなっている。
これらの法律が施行されれば、中国での新たな販売方法が増える。企業は販路拡大のための戦術を再検討する必要が生まれると思う。
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