東南アジア駐在員報告
2020年3月 社会・時事 駐在員 : 竹田 敏彦
2月7日夕方、シンガポール政府は感染症の警戒レベルを4段階で上から2番目のオレンジに引き上げた。するとこの発表を知った多くの住民たちは米、トイレットペーパー、缶詰、インスタントヌードルといった商品の買占めにスーパーマーケットへ走った。翌日は土曜日であったため、さらに多くの買い物客が大型スーパーから小商店まで島内各所の売り場に殺到し多くの店舗の陳列棚が空っぽになった。
我が家ではこの混乱の直前にオンラインストアで米や洗剤を注文していたのだが、パニック買いで品物が無くなったとのことで、キャンセルされてしまった。
パニック買いの原因について、現地新聞は警戒レベルの引上げに加え、SNSの影響が大きかったことを挙げていた。具体的には、多くの人が、友人・知人のフェイスブックで空になった食料品棚の写真を見たこと、また学校が閉鎖されるなどのフェイクニュースに触れたことでパニックに陥ったのではないかとのことだ。
これらの動きを受け、政府はリー・シェンロン首相がビデオメッセージで国民に平静を呼びかけ、大手スーパーの幹部は食料品やトイレットペーパーの在庫が島内に十分にあることを発表するなどしてパニック鎮静化に努めている。結果、一部不足している品物はあるものの、現在多くの店舗で通常に戻った。
当所では、引き続きシンガポールの新型コロナウィルス対応を注視していく。
日付別一覧 地域別一覧 分野別一覧
|