• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 交流・まちづくり > 国際交流 > 地域外交課 > 海外駐在員報告 > 中国駐在員報告

ここから本文です。


中国駐在員報告

2007年1月 経済
駐在員 : 小杉 長生


    上海市内の日本料理店、日本風料理店は400店を超えると言われているが、よく見受けられる「食べ放題飲み放題サービス」を提供する中級以下の日本料理店等においては、日本茶は提供されていない。日本茶を常時提供している、また常時ではないが要求のある時に提供している日本料理店は、極一部の高級料理店しかない。
    日本料理店等が日本茶を提供しない理由の一つは価格が高いことである。そのため、日本茶を提供する料理店の中には、日本からハンドキャリー(航空機等において個人の手荷物貨物として中国に持ち込むこと。)で日本茶を運ぶことが多い。
    あるアンケート調査によると、顧客は高級日本料理店に行っても、興味があるのは料理内容、サービスであって、日本茶にはさほど興味を持っていない。そのため、大半の日本料理店では、価格の高い日本産の日本茶よりも安価で入手しやすい中国産の麦茶、ほうじ茶を提供している。今後は高品質、安価、かつ安定供給が可能な中国産日本茶を日本料理店に対し需要開拓することが重要である。
    小売業界では、日本茶はまだ中国人の需要を掘り起こしていないため、販売ターゲットを在住日本人としている。日本人が多く居住する、また利用頻度の高い小売店や大型スーパーにおいて日本茶が販売されているが、在住日本人の日本茶の入手方法は、一時帰国時に、日本からハンドキャリーにて持ち帰ることが多い。そのため中国で購入する必要がなく、小売店等において日本茶の需要は極めて少ないと言っても過言ではない。
    料理店であろうと、小売店であろうと、現時点において、上海での日本茶の需要はあまりにも低く、現状のままでは上海において日本茶ビジネスが成り立つ可能性は極めて少ないといえる。
    お茶大国の中国で日本茶市場を拡大するには、一般的なプロモーションではなく日本茶文化そのもの、大げさに言えば日本文化そのものをプロモーションしていくことが求められる。
    そのための施策として、富裕層の多く集まる商圏などに「日本茶館」などを造り、日本茶の飲み方、和菓子の紹介、そして“わび・さび”文化などをPRしていく方法が考えられる。しかし、上海は現在、不動産価格が高騰しており、また人的コネクションがないと店舗を構えることが難しいため、費用対効果が見込めないのが現状である。そのため企業が単独で進出するのではなく、日本政府、地方公共団体などの行政のバックアップが必ずや必要になってくると思われる。


    日付別一覧  地域別一覧  分野別一覧

お問い合わせ

知事直轄組織地域外交局地域外交課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3066

ファックス番号:054-254-2542

メール:kokusai@pref.shizuoka.lg.jp