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東南アジア駐在員報告2008年3月 経済 フィリピン・・・二輪車用クラッチ部品の製造拠点 マニラから高速道路に乗り南下すること約1時間、ラグナ・テクノパークの中に、浜松市(旧細江町)に本社がある二輪・四輪車用クラッチ部品の製造会社潟Gフ・シー・シーの現地法人、FCCフィリピン鰍ェある。同社はエフ・シー・シー・グループが日本、アメリカ、ブラジル、イギリス、インド、タイ、インドネシア、中国、ベトナム、フィリピンの世界9カ国に展開する14法人のうちの一つである。 エフ・シー・シー・グループが製造している二輪車用クラッチのフリクション・ディスクには、従来から用いられていたコルクベースの摩擦材を用いたものと、紙ベースの摩擦材を用いたものと大まかに2種類に分かれ、摩擦力・耐久性・使用感についてのクラッチの基本性能を考慮し、オートバイの機種によってどちらを使用するかが決まる。同グループが全世界に供給している、二輪車用クラッチのフリクション・ディスクのシェアは大きく、全世界のオートバイ(中国・インド等で製造されるコピーモデルは除く)の約80%は同グループの製品を使用しているという驚異的なシェアである。 同社では、そのうち従来型のコルクベースの摩擦材を用いるタイプの二輪車用クラッチ・フリクションディスクを専門に製造しており、製品の95%は世界9カ国のグループ企業向けに輸出、そのうち50%は日本向けに出荷しているが、グループ全体で製造する同タイプのフリクション・ディスクの70%〜80%を供給している。 同社の派遣社員を含む従業員数は約300名。日本人駐在員は柴田社長を含む3名。経営者サイドとしては、フィリピンで操業する他の外資系企業と同様に、日本では想像できないような過激な要求・脅迫破壊行為を起こす労働組合への対応を要し、本来の生産活動の問題以上に、労務管理に非常に神経を尖らせ、また苦労している。 |
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