中国駐在員報告
2017年3月 経済 駐在員 : 石井亘
2016年の中国国内での新車販売台数は、排気量1,600cc以下の乗用車を対象とした小型車減税施策等が功を奏し、前年比13.7%増の2,802万8,200台であった。しかし、今年に入り、1月の新車販売台数は、前年同月比0.2%増の251万9,500台と低い伸びとなった。
新車販売台数が低調に終わった理由としては、「小型車減税幅の縮小」、「自動車取得税率の引き上げ」、「春節(旧正月)休暇が昨年より早く始まったことによる営業日数減」が挙げられている。販売台数の伸び悩みに伴う在庫車両の増加が、販売店にとって負担となっているとの報告もある。
乗用車の国別販売シェアは、中国製が1位(44.04%)、ドイツ製が2位(21.88%)、日本製は3位(14.93%)であった。
新車販売は、不動産販売と並んで2016年の中国経済を牽引したために、1月の販売台数鈍化を懸念する見方も出ているが、「春節の影響を補正するため、1月と2月の台数を合算して分析すべき」とする経済関係者も多い。
新車販売台数は電力消費量と同様、中国の経済状況を示す数値として信頼されていることから、当事務所としても引き続き注視していく。
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