中国駐在員報告
2020年3月 社会・時事 駐在員 : 土屋 岳久
上海市では新型コロナウイルス感染症予防のため、「マスク着用」「建物・施設内に入る際の検温」など様々な施策が行われている。
まず、住居への出入りについてである。私が住む小区(周囲を塀などで囲まれた集合住宅群)では、3か所ある門の内2か所が閉鎖され、1か所のみ出入り可能としている。そして、居住者以外の者が小区内に入る事は禁止されており、居住者も入る際に14日以内に上海市外に出ていないかについての確認が毎回行われている。
次に、小売店の状況について。私の住居の近くにあるスターバックスでは、店内での飲食はできず、デリバリー注文のみ受け付ける営業形態となっている。配達員がデリバリーする商品を持ち出す際に店員による配達員の検温がその都度行われている。
マクドナルドでは、客は、店内に入る際に、氏名、電話番号を必ず記載しなければならない。
また、ショッピングモール等多くの大型施設の館内エレベーターには、ボタンを介しての感染を防ぐ目的でボタンを押すため、爪楊枝や綿棒等が備え付けられている。
最後に、静岡県上海事務所が入居しているビルでの対策について。ビル入居者の安全のため、上海市外に出た者は、同市に戻ってから14日以内は入館が禁止されている。
これらの対策は、上海市政府による管理指導に基づいて行われているが、マスク着用や検温措置が当然であるとする防疫意識を多くの市民が持っていることも、同政府の政策に影響を与えていると思われる。
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