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ヨーロッパ駐在員報告
1999年6月 政治 駐在員 : 森 貴志
・ EU独自軍による防衛強化
ドイツシュレーダー首相とフランスシラク大統領は、南仏トゥールーズで
独仏首脳会議を開き、「欧州連合(EU)は緊急事態に対応できる独自の手
段を持つべき」との見解で一致し、共同声明を発表した。
共同声明には、独仏など5カ国が参加する欧州合同軍を危機対応型の軍
に再編成し、軍派遣の権限を与えることや、NATO(北大西洋条約機構)と
緊密な関係にある西欧同盟(WEU:EUの軍事機構同盟としての役割を
果たす。現加盟国10か国)の軍事機構としての役割を強化し、防衛評議
会、軍事委員会、軍事司令部を設置する等の方針が盛り込まれている。両
首脳は今後、欧州合同軍の参加国であるスペイン、ベルギー、ルクセンブ
ルグに同意を求めていく予定である。
シラク大統領は「欧州に再びボスニアやコソボのような紛争が起きた時、
米国に依存しない独自のシステムを確立することがねらいである。」と強調
している。
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