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ホーム > 交流・まちづくり > 国際交流 > 地域外交課 > 海外駐在員報告 > 東南アジア駐在員報告

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東南アジア駐在員報告

2015年7月 経済
駐在員 : 吉住理恵子


バンコクにある泰日工業大学(以下TNI)で、6月26日に開催された日系企業勉強会に参加した。TNIは、2006年に開学し、日系企業のニーズに対応し、日本の「ものづくり」の思想のもと、産業界の即戦力となる実務能力や日本語能力を身につけた人材を輩出している。本県は、毎年、同大学の学生を県内企業にインターンシップとして受け入れており、また同大学でのジョブフェアにも参加している。

勉強会は「日系企業に聞くTNI生評価」をテーマに行われ、約80社が参加した。NTTコミュニケーションズ・タイランド社、東レ・タイランド社とともに静岡市清水区の中小企業3社等の出資によるタイ現地法人として設立されたYN2-TECHタイランドの中村社長が、講演者として登壇した。

中村社長はタイで16名の従業員を雇用する事業所経営の経験に基づき、ローカル従業員それぞれのキャラクターを理解し、タレントをプロデュースする感覚で、社員の能力を活かすことが社員定着率向上につながっていると説いた。全社員の顔が見え、話をしやすい環境を作ることができる中小企業だからこそ、従業員一人ひとりの性格や、家族状況なども把握でき、問題があれば親身になって相談に乗ることで、従業員が働きやすい職場環境を実現できているという。

同社の離職者は、2年半で1名。日本と違い、特に大卒で一定の日本語能力がある人材の場合、よりよい労働条件を求めての転職が当然という風潮が強いタイにあっては珍しい。また、在職している従業員からのクチコミで同大学からの継続的採用が実現している。

勉強会の後に設けられた、参加者とTNI生との懇談の場で、「終身雇用」について感想を求められた学生達の反応は、どれもあまり好意的なものではなかった。労働慣習や職業観の異なるタイで、中小企業が優れた人材を確保し続けするのは容易ではない。しかし、中小企業だからこその強みを活かして、よい労使関係を実現しているYN2-TECHタイランドの事例は、タイでの事業所の経営者のみならず、静岡県内の中小企業にとっても、傾聴に値するところがあると感じた。


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