• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 交流・まちづくり > 国際交流 > 地域外交課 > 海外駐在員報告 > 東南アジア駐在員報告

ここから本文です。


東南アジア駐在員報告

2014年2月 政治
駐在員 : 長谷川 卓


    大赦法の制定を巡り、10月から始まったステープ元副首相率いる反政府組織による同法制定反対の抗議活動が、11月に同法が上院で否決された後も収束せずに拡大、インラック政権打倒を掲げて抗議集会を継続、一部政府機関を占拠する事態に発展し、12月1日、首相府に突入しようとした反対派と警察との間で衝突により、反対派3人が死亡、多数が負傷した。
    12月5日の国王誕生日前後には一旦休戦状態となったが、12月9日、反政府側が政府への抗議活動参加を全国規模で呼びかけ、20万人以上が参加する反政府抗議活動となった。同日、インラック首相は、「国民の信を問う」として、下院の解散、総選挙を発表したが、反政府側は対立の原因となっているタクシン元首相の影響下にあるインラック首相の退陣を求めて抗議活動を継続、野党第1党の民主党も総選挙のボイコットを発表した。
    12月26日にはバンコク市内の総選挙の立候補受付会場周辺で警備隊と衝突、警官1人が死亡、日本人カメラマンを含む多数が負傷した。
    2月2日実施予定の総選挙立候補者登録は1月1日で締め切られたが、民主党の地盤の南部28選挙区では、デモ隊の妨害で立候補者が出なかったことから、総選挙後に議席不足で議会召集ができない可能性も出ている。
    1月13日、反政府組織は政府庁舎とインラック首相を含む閣僚の自宅の電気と水を遮断するとして、バンコクの主要道路7箇所の封鎖を開始した。
    道路封鎖開始後、反政府組織のデモ隊に向けて爆発物が投げ込まれ、多数の死傷者が出たことから、治安当局は1月22日、60日間の非常事態宣言を発令した。一方、1月24日には憲法裁判所から「総選挙の延期は可能」との判断が出され、一旦は事態が収束に向かうことが期待されたが、1月28日、インラック首相は選挙管理員会の延期要請を押し切り、総選挙の2月2日実施を再度表明、予定通り総選挙が実施された。タイ選挙管理委員会によれば、全選挙区のうち11%で投票妨害があり、95%の議席が確定しないため、議会を開会できない状況が続くとのことで、事態はさらに混迷を深めることとなった。
    総選挙を実施しても無意味だから実力で妨害するとの反政府側の主張は、日欧米の民主国家から見れば、正義はないと思えるが、国外追放されたタクシン元首相を呼び戻すために、数の論理で大赦法を制定しようとした与党タイ貢献党に、民主主義は通用しないと考えるタイ人が多いことも事実だ。


    日付別一覧  地域別一覧  分野別一覧

お問い合わせ

知事直轄組織地域外交局地域外交課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3066

ファックス番号:054-254-2542

メール:kokusai@pref.shizuoka.lg.jp