台湾駐在員報告
2018年6月 政治 駐在員 : 宮崎 悌三
2018年11月に行われる台湾の統一地方選挙に向け、台湾の与党である民主進歩党(以下、民進党という。)は、台北市長選に独自の候補を立てることを決定し、党内で候補者の一本化を進めていたが、姚文智(よう ぶんち)立法委員(国会議員に相当)を公認候補として絞り込んだ。
民進党内候補者の絞り込みの過程では、一時期、呂秀蓮(ろ しゅうれん)元副総統の名前も挙がっていたが、陳水扁(ちん すいへい)元総統時に副総統を務めた呂氏を、けん制する空気が同党内にあり、候補に漏れた呂氏は、長年在籍していた民進党を離党してしまった。
当初は、現職の柯文哲(か ぶんてつ)市長と、中国国民党の公認候補である丁守中(ちょう しゅちゅう)元立法委員との一騎打ちと見られていたが、民進党の支援を取り付けられなかった柯市長は、民進党の候補者の参戦によって、より苦しい戦いを強いられると見られ、選挙の行方は予断を許さない状況となった。
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