中国駐在員報告
2022年11月 経済 駐在員 : 浅原 敏治
上海市内でEV(電気自動車)に乗る機会があった。静かで乗り心地もよく快適である。中国ではEV、PHV(プラグインハイブリッド車)、FCV(燃料電池車)を指す「新エネルギー車(NEV:New Energy Vehicle)」の2021年の国内販売台数は352万台。一国で世界のNEV販売台数の約半分を占めている。同年の国内自動車販売台数にNEVが占める比率は13%。同比率は2022年に入り急上昇しており、8月には28%となっている。
EVは、通常30分〜1時間と長い充電時間が必要で、中国では、充電施設の数が少なく、休日にはサービスエリアで長い順番待ちの列も生じている。こうした中、バッテリーごと交換する電池交換ステーションの整備が進んでいる。交換時間は給油なみで1分程度。回収されたバッテリーもステーション内で充電され、別のユーザーに利用される。9月29日、上海市政府の機関である発展改革委員会は、電気自動車(EV)向け電池交換・充電設備の建設への補助金支給を発表。市政府も整備の進展を推進している。
7月21日には、中国の自動車メーカーであるBYD(広東省深セン市)が2023年にスポーツタイプ多目的車(SUV)、小型車、セダンの3車種の電気自動車(EV)を日本で発売すると発表した。同社は2005年に日本に現地法人を設立し、既に電気バス(EVバス)や電動フォークリフト(EVフォークリフト)を販売しており、日本のEVバス市場でのシェアは7割を占めている。中国のEVが日本でどれほどの人気となるか、今後も注視していきたい。
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