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台湾駐在員報告

2014年7月 社会・時事
駐在員 : 宮崎 悌三


台湾での観光名所として、故宮博物院へ行かれた方は多いのではないだろうか。中国美術が一堂に展示されている院内を、ゆっくり鑑賞したいところであるが、今や中国からの観光客もここを訪れ、芋を洗うがごとき混みようとなっている。
 そんな人気の中国美術の至宝が、6月24日から東京国立博物館で始まった『台北国立故宮博物院−神品至宝−』展に展示され、初めて日本で鑑賞できることとなった。
 しかし、門外不出とされてきた「翠玉白菜」(開幕からわずか2週間の展示)を始め、至宝の数々計231点が、開催直前に、あわや見られなくなる寸前のところとなった。このことは、日本でも報道されているが、台湾では、連日トップニュースとして、事態の推移が注目されていた。
ことの発端は、展覧会のポスターなどの掲示物などに、正式名称である「台北国立故宮博物院」の“国立”の表記がないことについて、開催直前の6月20日になって、台湾の総統府が抗議したことである。東京国立博物館のポスターには、“国立”の文字が入っていたが、主催者に名を連ねていた日本のメディア各社が、日本が中華民国を国として承認していないことから、“国立”を使わないまま、ポスター等を作成していたのである。台湾側は、主催者側に対し、ポスターなどの誤った表記の修正に応じなければ、展覧会の中止もあり得るとし、一時は展覧会の開催そのものが危ぶまれた。
この抗議により、予定されていた展示物の梱包を解く式典が中止されたほか、台湾の代表団団長として開幕式典に出席する予定だった馬英九総統夫人の訪日も急きょ取り止められたが、日本側の早急な修正と東京国立博物館側の謝罪を台湾側が受入れ、開催に漕ぎ着けられたのである。
 台湾のあるテレビ局の調査では、台湾の住民の74.4%が今回の抗議を支持していたが、以前、台北国立故宮博物院の馮院長が中国で講演を行った際、会場に掲げられた横断幕に、“国立”の文字がなかったにも関わらず、中国には物言わず、日本には主権を主張する馬政権のパフォーマンスであるとする冷静な声も一方では存在するようである。


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