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東南アジア駐在員報告
2000年4月 経済 駐在員 : 岩城徹雄
シンガポールの通信、完全自由化に
2000年4月1日からシンガポールの通信が自由化された。これまでは、シンガポール・テレコムの独占に近い状態であったが、国際電話、携帯電話の分野にスターハブ社が新規参入し、価格競争をくりひろげている。同社は国際電話では、シンガポール・テレコムより5〜8%安い料金設定をしているが、シンガポール・テレコムではこれに対抗し、4月は半額、5月は59%割引などの対抗措置に出ている。
また、携帯電話市場にも参入したスターハブ社は、これまで受信側にもかかっていた通話料を1年間徴収しないことや、割安なパッケージ料金や新規登録者に対する携帯電話機のディスカウント販売などの策を打ち出したため、既存のシンガポール・テレコムとモバイルワンの2事業者も通話料の引き下げを行い、価格競争に対抗している。
このほか、自前の通信設備を用いて通信サービスを行う事業者5社、回線を借りてサービスを提供する事業者24社にもライセンスが与えられ、アジアにおける通信のハブを目指すシンガポールにおいて、競争の時代が本格的に始まった。
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