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ホーム > 交流・まちづくり > 国際交流 > 地域外交課 > 海外駐在員報告 > 東南アジア駐在員報告

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東南アジア駐在員報告

2004年8月 政治
駐在員 : 橋本勝弘


シンガポール 紀伊國屋、シンガポールをモデル市場(静岡と同じ!)に海外戦略  

    21年にわたるシンガポールでの事業実績から、紀伊國屋書店では、シンガポール市場について、「規制の少なさや、目の肥えた読者層、競争環境といった要素があり、アジア事業展開を強化する上で良いテスト市場となる。」と説明している。 日本で新製品を販売するにあたり、静岡県がテスト市場に向いているように、シンガポール紀伊國屋書店は、シンガポールをモデル市場に位置付けて、アジア市場の強化、そしてアメリカ市場への展開を図るとしている。
    シンガポールで導入した店舗内の検索システムは、既に東南アジアの他の店舗でも使用されているほか、広告手法もシンガポールのコンセプトをタイ、マレーシアでも活用している。こうして培った事業コンセプトやノウハウを生かし、さらにニューヨークやロサンゼルスなど米国都市部へ事業を拡大する計画である。
    シンガポールでは、教育ハブ化(*)が進んでおり、新しい成長市場獲得の機会があるとされている。実際、教育、学術関連、専門書といった書籍の急成長により、シンガポール事業の年間売り上げは、過去21年間で270万シンガポールドル(約1億8千万円)から約5,000万シンガポールドル(約32億5千万円)にまで大幅に拡大した。今後は、マレーシア、タイ、台湾についても成長が著しいと見ている。
    当初の品ぞろえは、日本人駐在員向けの日本の書籍が主で、英文書も日本関連の内容が中心だったこともあり、地元客からの受けはいまひとつだったが、その後、ベストセラーを含めた英文書の取扱い数を増やしたところ、これが集客につながった。
    95年には米タワーレコードがシンガポール書籍市場に並行輸入方式を導入して参入し、既存店より20%割安の価格を打ち出したため、地元書籍業界を震撼させた。紀伊國屋書店では、これに対抗するため、仲介業者を介さず米国や英国の卸売業者から直接仕入れる方式を採用した。
    また97年に米書籍チェーンのボーダーズが進出した際も、店舗網を整理したり、ボーダースの店舗の近くにより大型の店舗(現ニーアン・シティ店、直線距離にして500メートル足らずの近さ)に出店するなどして危機を乗り越えた。
    このニーアン・シティ店(売場面積3,925平方メートル)は、東南アジアでも最大規模の書店の一つとされている。
      *教育ハブ化・・・シンガポール政府は、99年1月、知識集約型経済の確立に向けて策定した「インダストリー21」の中で、世界有数の大学を10校誘致し、アジアでの教育ハブを目指すことを2010年までの目標の一つとして掲げた。フランスの国際経営大学院(INSEAD)の進出(98年)を皮切りに、米国、オランダ、ドイツ、中国の大学が当地への進出を決定した。2003年2月、米スタンフォード大学がシンガポールの南洋工科大学(NTU)と環境工学分野での大学院課程で提携することに合意した。これが10番目の海外大学の誘致となり、当初の目標はわずか5年間で達成された。


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