台湾駐在員報告
2021年12月 経済
駐在員 ： 宮崎 悌三
今年５月以降、台湾でも新型コロナウイルス感染症の広まりによって、大型イベントはおろか、普段の外食も制限される状態となって約半年が過ぎた。しかし、10月に入ってから、台湾当局による厳しい水際対策と徹底した隔離措置等が功を奏し、域内感染が「０」に抑えられる日が続き、施設利用時の実名登録、検温、手指消毒、マスク着用、ソーシャルディスタンスを確保することを条件に、社会経済活動が徐々に再開されはじめ、大型イベントも開催することができる状態まで回復した。
当事務所が出展を予定していた観光展も数度の延期を経て、ようやく開催された。中でも台北市内で毎年11月上旬に開催される台湾最大級の観光展は、例年は世界各国・地域からの参加があるのだが、台湾への渡航が厳しく制限されているため、台湾内の事業者等に委託する方法での出展が多くみられた。その観光展では、会期４日間で延べ11万４千人の来場者があったが、２年前と比べると３分の１以下となった。
台湾での旅行展では、ツアー、ホテルやレストランの食事割引券等も購入できるので、そのブースは非常に賑わっていたほか、来場者の目当てが台湾域内での旅行であることを受け、ブース出展は域内観光のＰＲが多かった。
静岡県では、県内地域ＤＭＯの一つ、するが企画観光局と共同でブース出展を行い、台湾でも人気が上昇している屋外での活動をテーマにドライブ、キャンプ、お茶などをキーワードにした観光情報の提供等を行った。
昨年度と比較して異なったのは、具体的な施設や交通情報を相談する30代から40代の方が多かったことで、アフターコロナに向けて、日本や静岡県への渡航の期待が高まっていることを感じた。
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