韓国駐在員報告
2018年4月 行政 駐在員 : 小関 克也
富士山静岡空港とソウル(仁川)空港の間は現在、LCCのエアソウルが週5便運航しているが、韓国から静岡県を訪れる乗客(インバウンド)が約70〜80%を占め、静岡から韓国を訪れる乗客(アウトバウンド)が少ないことが課題の一つとなっている。
この課題解決のため、3月13日から16日にかけて当事務所は、静岡県内の旅行関係者等を韓国に招き、ファムトリップ(韓国の視察ツアー)を実施した。
現状、静岡空港を利用したツアー旅行商品は、飛行機とホテルがセットとなったフリープランの販売が多く、地方の観光地を訪れるものは少ない。また、旅行業関係者も「ソウルは良く知っているが、それ以外の都市は知らない」という方が多い。
このため今回は「歴史」にテーマを絞り、県と友好協定を締結している忠清南道にあり、かつて百済の都があった扶余郡と公州市の歴史遺産等を主に視察した。
参加した旅行業者の方からは、「宿泊した韓国風建物(韓屋)は珍しくて面白いとは思うが、シャワー設備をもっと綺麗にしたほうがよい。」「日本語の表示が少ない。」などの率直な意見が扶余郡や公州市の観光行政担当者に寄せられた。
現地視察に続き3月15日には、韓国側でツアーを手配するランドオペレーターやホテル関係者等と、静岡県側の旅行業関係者による観光商談会を開催した。当事務所が開設されてから初めての試みであり、送客する側(静岡県側)が現地(韓国)に赴くという珍しい取組でもあったため韓国側の参加者確保の面などに課題を残したが、今後のツアー造成に向けて静岡県と韓国の旅行業関係者の理解を深化させる場となった。
インバウンドとアウトバウンドの乗客比率解消や今年度5周年を迎える静岡県と忠清南道のさらなる交流促進に向けて、当事務所においても韓国の魅力を発信し、今後、新たなツアーの造成に向けて関係各所と連携し、取り組んでいきたい。
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