ヨーロッパ駐在員報告



2000年2月 経済
駐在員 : 森 貴志


    遅れるユーロ対策
    欧州の大企業では、欧州単一通貨「ユーロ」への移行に伴う対策がほとんど取られていないことが、英国「KPMGコンサルティング」の調査で明らかになった。
    KPMGの欧州の大企業300社を対象に行った調査によると、ユーロ移行対策は一般に緊急課題とみなされていない傾向にあるとともに、従業員5,000人規模の企業のユーロ移行に伴う費用は3,400万ポンド程度と見積もられ、対策を怠れば収益が脅かされるとしている。
    19991月のユーロ発足以来、欧州各国間の価格比較が容易になったため、製品価格が下落する一方、賃金は上昇傾向にある。昨年1年間で製品価格を値下げした企業は40%に上り、その多くは今年も更なる値下げを余儀なくされると見られる。また、今年の人件費の上昇が予想される企業は60%に上る。
    ただし、60%の企業はユーロ導入については長期的に有利ととらえており、否定的な見方は9%にとどまっている。

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