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ヨーロッパ駐在員報告
1999年10月 経済 駐在員 : 森 貴志
市場最多のニューモデル(国際モーターショウ)
フランクフルトで先月16日から26日にかけて、世界最大規模の自動車見本市、第58回国際モーターショウ(IAA)が開幕された。今回IAAで世界に先駆けて披露されるニューモデルが市場最多の51に上り、来場者もはじめて100万人の大台を越えた。
今回のテーマは「未来の出会いの場」。これに合わせ、「3リットル車」に代表される超低燃費車や水素車(BMW)、燃料電池車(メルセデス)など、環境対応型の車が多数発表された。
一方、大型高級車の出品が目立ち、特にドイツメーカーは、日本の技術力を抜いたと評価される技術力を誇示するように、高馬力車を発表。ダイムラークライスラーは557馬力のロードスター、ポルシェは420馬力のターボ車、フォルクスワーゲンは18シリンダーの555馬力のブガッティを発表した。
こうした傾向に対し、「環境保護をうたいながらディーゼルエンジン搭載の大型スポーツカーを派手に披露するメーカーは矛盾している。」との批判の声も上がる中、「地味な低燃費車では業界不況ムードを吹き飛ばせない。ユーザーを魅了するには大型高級車。」と業界関係者は話している。
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