東南アジア駐在員報告
2016年3月 社会・時事 駐在員 : 芦澤 裕之
2月12日から14日の3日間、ジャカルタに初めてできたイオンモールで開催されたジャパントラベルフェアで、観光PRブースを出展した。
郊外での開催にも関わらず、フェアへの来場者はかなり多く、主催したJNTOの担当者も驚いていた。静岡ブースへの訪問者は、中華系が6〜7割、その他がムスリム系であった。
旅行会社ブースでは航空券、ホテル、交通パス等のほか、出発日が決まった団体旅行を販売していたが、旅行会社が用意している団体旅行のパンフレットの種類は多くはなかった。また、パンフレットがあってもゴールデンルートのものがほとんどで、九州、沖縄のツアーはあまり見かけなかった。静岡の観光地は、ゴールデンルートのツアーの中に、御殿場アウトレット、浜松、河津桜が含まれている程度である。
来場者には、東京、大阪、京都、富士山(河口湖)が人気で、その後に続くのが北海道。観光地に関する知識や流行は、ジャカルタ中心部の2〜3年遅れといった印象である。一方で、「富士登山」「温泉」「浴衣を着たい」等の質問が増えており、イオンモールの出展も影響しているのか、当地で日本文化が浸透している印象も受けた。数年前の「運動が嫌いで登山はしない」「東南アジアの旅行者は温泉に入りたがらない」との認識は、既に過去のものになりつつある。事実、私が宿泊したホテルと隣接した地元のモール内にもスポーツクラブがあり、多くの市民が汗を流していた。
経済発展とともに国民のライフスタイルも変化しており、また変化のスピードも日本より早いのだと思う。1年前の知識でその「国」を語ることでさえ、東南アジアでは控えた方がよさそうだ。
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