ここから本文です。
韓国駐在員報告2014年11月 経済 2015年は世界経済が緩やかに回復を示すといわれているが、韓国全国経済人連合会(全経連)は2014年10月22日にソウル市内で開いた「2015年経済・産業動向セミナー」で、電子、鉄鋼、造船、自動車など韓国の主力産業は今年よりも不振が予想されると指摘した。その上で、「石油化学と建設でも目立った回復を期待するのは難しい。」と予想した。電子産業の場合、全世界のスマートフォン市場の成長率が2014年の36%から2015年には17%へと大きく落ち込み、スマートフォンに続いて成長を主導する戦略品目がないことが不振の主因となりそうである。オンライン証券主力 キウム証券のアナリストによれば「スマートフォン市場が高級機種から中低価格の機種にシフトし、テレビとタブレット端末も中国製品による追い上げで苦しい環境に直面する。」と分析している。鉄鋼産業も来年の鉄鋼消費の伸び率が2%台にとどまると予想されている。世界的な低成長で商船の発注量は2014年を下回り、造船産業には悪材料になるともみられる。円安で日本の造船業界が価格競争力を回復していることも、韓国造船業界にとってはマイナス要因となっている。 |
お問い合わせ