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東南アジア駐在員報告
2011年3月 経済 駐在員 : 長谷川 卓
シンガポール・チャンギ国際空港には多数の格安航空会社〜ローコストキャリア(LCC)が就航している。筆者は、ここ数カ月、経費節減と調査を兼ねて次のLCCの定期便を利用して出張した。
セブパシフィック航空(5J)〜フィリピン本社。マニラ便(約3.5時間)。
エアアジア(AK)〜マレーシア本社。ジャカルタ便(約1.7時間)
タイガー航空(TR)〜シンガポール本社。バンコク便(約2.4時間)
ライオンエア(JT)〜インドネシア本社。ジャカルタ便(約1.4時間)
客室乗務員が、離着陸時に乗客の電子機器使用に対して、口頭注意を実施しなかったJT便は論外だが、各社に共通する短所〜@簡略化された機内サービス(機内食(一部路線は有料提供)及びビデオ・音響機器なし)、A狭い座席間隔(TRを除く)については、飛行時間が最長でも3時間程度のアセアン域内の移動であれば、低価格運賃の代償として、筆者には我慢の許容範囲にあり、次回利用の際の選択肢になると感じた。
5J、AKなど日本への路線拡大を図るLCCが増える中、日本路線の主な乗客はLCC利用に慣れた自国の中流所得者層が中心と見られている。経済発展に伴う所得向上により、拡大するアセアン各国の新中流所得者層を中心に、従来の航空運賃では高嶺の花だった日本旅行が現実となるLCC便への人気が高まっているようだ。
富士山静岡空港へのアセアン諸国からのLCCの就航については、アセアン各国からの観光客にも大人気の富士山に最も近く、離着陸時に富士山を望むことができる唯一の空港としての魅力を最大限にPRし、まずはチャーター便の就航から働きかけていくべきと考える。
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