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東南アジア駐在員報告
2000年1月 政治 駐在員 : 篠原 清志
マレーシア、新内閣発足
マハティール首相は12月10日、先の総選挙を受けての新内閣のメンバーを公表した。それによると、主要閣僚はほとんど留任しており、今後の政策に大きな変更はないと考えられる。
今回の組閣での注目点は、かつてマハティール首相の政敵で、昨年「歴史的和解」をしたラザレー元蔵相が予想に反して入閣しなかったことと、最重要ポストの教育相が、ラザク第2代首相の息子のナジブ氏から、学生や知識人に信望のあるムサ・モハメッド前マレーシア科学大学副学長に代わったことぐらいであった。(ナジブ氏は国防相に横滑り)
なお、北部で躍進した野党全マレーシア・イスラム党(イスラム原理主義政党)と連邦政府との間では、早くも軋轢が増している。トレンガヌ州政権を奪取した同党は、同州内の非イスラム教徒に新税を課す方針を発表。このような税金は、民族・宗教による差別を禁止した憲法に反すると連邦政府は直ちに反発している。
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