東南アジア駐在員報告
2021年10月 社会・時事 駐在員 : 福田 渉
オーストラリア連邦政府は、新型コロナウイルス感染拡大を水際で防止するため、2020年3月から1年半にわたり厳しい渡航制限をとってきた。シンガポールからも多くの学生が同国に留学をしていたが、コロナが発生した際、緊急措置として一時帰国した後、再入国が認められず同国で学業を継続することが困難になってしまった学生も少なくないと聞く。
しかし、ようやく最近になって、厳しい渡航制限が緩和される兆しが見え始めている。9月上旬、連邦政府は緊急閣僚会議でワクチンパスポートの10月の運用について協議を行った。スコット・モリソン首相はワクチンの2回接種完了者を対象に、接種率が成人対象人口の80%を超えた時点で海外への渡航を解禁すると発言した。9月中旬時点で、国内の接種率は42.3%と発表されたが、11月下旬には80%を超えることを目標にしている。
貿易観光省のテハン大臣は、渡航再開に向けて日本を含む主要な渡航先相手国とワクチンパスポートについて協議を行っていることを明かした。海外からの入国については、アストラゼネカ、ファイザー、モデルナ、ジョンソン・エンド・ジョンソン製のワクチンが対象になる見込みだ。
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