東南アジア駐在員報告
2002年5月 経済 駐在員 : 岩城 徹雄
・インドネシアの債務繰り延べ承認
インドネシアの対外公的債務の主要債権者国会議(パリクラブV)が4月12日に開かれ、2002年4月〜2003年12月に償還期限を迎える54億米ドルの債務の繰り延べ(リスケジューリング)が承認された。今回の繰り延べの対象になったのは97年7月1日以前に契約されたものに限られ、来年12月までに償還期限を迎える公的債務は27億米ドル残っている。今回の債務繰り延べについて財政当局では、今年度予算の財政赤字に充当するよう折込み済みであるため新規に開発予算に回るものではないとしており、楽観的な見方をするハムザ副大統領らを牽制している。
26日には国際通貨基金(IMF)理事会が開催され、インドネシア政府に対する3億4,700万米ドルの追加融資拠出が認められたため、政府筋ではパリクラブの決定と併せて、インドネシア経済の信用回復が内外に認められてきているとの見方を示している。
なお、インドネシアの対外債務は、2001年12月末の時点で、政府債務が714億米ドル、民間債務が598億米ドル、合計1,312億米ドルとなっている。
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