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韓国駐在員報告

2011年8月 経済
駐在員 : 掛沢 孝寿


    韓国の格安航空各社が好調だ。今年上半期(1〜6月)の国内線利用者は412万5,000人となり、シェアは前年同期比6.4ポイント上昇の40.5%に達した。各社は今後、国際線に力を入れていく見通しであるが、一方では、航空各社で操縦士や整備士のスカウト競争が展開されるなど、人材面での課題が残っている。
    <5つの格安航空会社>
    韓国には、○済州航空○ジンエアー○エアー釜山○イースタン航空○ティーウエイ航空の5つの格安航空会社があり、ティーウエイ航空以外は、国際路線に参入している。
    2008年は、韓国最初の格安航空社である韓星航空(現ティーウエイ航空)をはじめ、嶺南航空、仁川タイガー航空などが相次いで倒産し、格安航空業界の国内線のシェアもわずか9.7%だった。しかし、2009年は27.4%に拡大し、昨年は34.7%まで伸び、各社は黒字転換に成功している。
    2006年就航の済州航空は、昨年下半期(7〜12月)に売上高911億ウォン(約68億円)、営業利益31億ウォンを計上し、初めて黒字転換した。今年上半期も前年同期比64.2%増の1,090億ウォンの売り上げを記録し、営業利益も92億ウォンの赤字から12億ウォンの黒字となった。
    大韓航空の出資するジンエアーも昨年は1,160億ウォンの売上高と、75億ウォンの営業利益、93億ウォンの純利益を記録し、黒字転換を果たした。  
    アシアナ航空と釜山広域市が出資するエアー釜山も昨年4月から毎月黒字を記録しており、昨年の売上高と営業利益は、それぞれ1,207億ウォン、36億ウォンとなった。
    〈金浦〜済州路線で初めて大手2社を上回る〉
    今年に入り、大韓航空とアシアナ航空の大手2社は昨年上半期比で国内線を計2,405便縮小した一方で、格安航空社は3,291便増やしている。
    その結果、国内線で最も人気の高い金浦〜済州路線で、格安航空の利用者は今年上半期に52.8%を占め、初めて大手2社を上回った。


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