韓国駐在員報告
2015年10月 社会・時事 駐在員 : 野原靖
2015年(平成27年)9月19日、20日、日韓の伝統文化を通じて市民の交流を深める「日韓交流おまつり2015 in Seoul」がソウル市内で行われた。本おまつりは2005年に始まり今年で11回目。歴史問題などで両国関係が冷え込む中でも例年好評で、ソウルの秋の恒例行事として根付いてきた。
韓国交正常化50周年に当たる今年は、「共に開こう 新たな未来を」をテーマに初日の19日は、若者の多い新村(シンチョン)で、江戸時代に朝鮮王朝が日本に派遣した外交使節「朝鮮通信使」の行列を再現したパレードなどが披露され、多くの観客でにぎわった。9月20日には、大型複合施設「COEX(コエックス)」で、日韓の自治体や企業ブースの出展や日韓の伝統舞踊や音楽のほか、日本のB級ご当地グルメコーナーやJポップ・Kポップの公演などが催され、約7万人の来場者で賑わった。別所浩郎駐韓 日本大使や韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相も出席した。
本県ソウル事務所も、静岡県ブース出展や団体パレード部門の静岡大道芸W杯ジャパンカップ優勝チーム「Funny Bones」の参加誘致を行った。団体誘致については、1年前の企画段階に在韓日本大使館から相談を受け、当事務所が窓口となり、静岡大道芸W杯実行委員会と折衝を行ってきた経緯がある。多様な関係者が絡む中での調整であったため様々な課題に直面したが、晴れて誘致に成功し、当日数千人の前で爆笑を生むパフォーマンスを拝見できたのは感無量であった。さらに感激したことは、「Funny Bones」が両日に渡り大会オープニング代表パフォーマーに抜擢されたことである。11月の大道芸W杯本番へのインバウンドを目的に用意した英語版パンフレットも全てなくなった。多くの韓国人が仁川から静岡大道芸を見るために静岡空港に向け飛び立つことを願っている。
さらに今回ソウル初進出となったB級ご当地グルメについては、富士宮市在住で日本のB−1グランプリ愛Bリーグの渡辺英彦会長と在韓日本大使館などの運営側をおつなぎし、静岡県業務に限定せず大会そのものに微力ながら貢献できたことで、結果として様々な人脈構築につながった。
静岡県ブースでは、富士山着ぐるみや景品イベントを行い、長蛇の列ができるほど好評をいただき、本県認知度向上につなげられた。また、今回は、韓国の若者約700人がボランティアとして運営に当たり、本県大学生12名も、外務省のJENESYS2.0の日韓交流事業の一環として本おまつりのボランティアとして来韓し、韓国の大学生と交流を行った。
今後も様々な機会を活かし、本県を積極的に売り込んでいきたい。
1 静岡大道芸W杯優勝チーム「Funny Bones」が大会オープニングを飾った
2 富士山の着ぐるみが大人気
3 静岡県ブース イベントの様子
4 静岡県イベントで長蛇の列
5 朝鮮通信使行列
6 朝鮮通信使行列
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