台湾駐在員報告
2021年9月 社会・時事 駐在員 : 宮崎 悌三
有効なワクチンや治療法がないアフリカ豚熱ウイルスによる豚への伝染病は、ロシア・アジア等で発生が確認されている。日本及び台湾は発生がないことを示す清浄国・地域で、海外からの侵入に対して警戒を強めている。
8月22日、感染国であるベトナムから、アフリカ豚熱ウイルスに感染した豚肉を使用したソーセージやハム等の肉製品71キログラムを、中秋節用の月餅に紛れ込ませて台湾に空輸したベトナム人女性が逮捕された。
逮捕されたベトナム人女性は、10年前から毎月のようにベトナムから現地の物品を個人輸入し、ネット上で販売していたといい、問題となった肉製品は殆どを販売済みだった。
アフリカ豚熱に一旦感染してしまうと殺処分するしかないことから、台湾では空輸便や手荷物など域内に持ち込まれる物品を厳格に検査すると同時に、違法行為を犯す可能性のある業者への調査を強化していた。今回問題となった肉製品は、台湾当局によりすべて処分されている。
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