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中国駐在員報告

2022年9月 経済
駐在員 : 浅原 敏治


 中国の自社店舗ブランドcocolaで日本の商品を販売している易直播同天(杭州)有限公司社(本社浙江省・杭州市)の代表、狩野浩治さんにお話を伺う機会があった。狩野さんは、日本で東急ハンズのバイヤーを20年経験し、2013年から日本の商品を輸入販売する会社を立ち上げた方である。狩野さんは、中国でのライブコマースについて、次のように語った。
 ライブコマースは、オンラインでのライブ中継でKOL(Key Opinion Leader)が商品を紹介し、視聴者に売り込む手法で、日本のテレビショッピングに似ている。中国ではスマートフォンで観ることが一般的である。視聴者のほとんどはKOLのフォロワーで、KOLの中には数千人から数万人のフォロワーを持つ者もいる。KOLは、自身が出演するライブコマースの時間と販売する商品を事前にフォロワーに知らせ、気に入った商品をオンライン決済により販売する。
 フォロワーはKOLに対し、信頼と憧れの感情を持ち、KOLが紹介する商品を安心して購入する。KOLも購入者と同じ目線で商品を選び、フォロワーが喜ぶ商品しか販売しない。実際、狩野さんの店においても、KOLに認められた日本の商品しかライブコマースで販売しない。
 狩野さんは、ライブコマースにおいて、次の3点が重要と指摘する。
@ 現地の需要に適した商品

    国土が広い中国では、各地域によって嗜好が違う。例えば、四川省では売れるが上海では売れない、北京では売れるが浙江省では売れないという商品がある。ライブコマースでは、いつ、どの地域なら売れるのかをリサーチして商品選定する必要がある。
A 生産者に適した環境での販売
    実際に販売するも品不足で買えないとなると、KOLとフォロワーとの信頼関係を損なってしまう。生産量に見合うフォロワー数を持つKOLを選定し、その後の販売が好調で、生産量も増やせるなら、よりフォロワー数が多いKOLにも販売してもらうことができる。
B 視聴者に納得してもらえる販売
    狩野さんの店では、京都の旗艦店の店頭で商品を販売する様子をライブコマースで放送し、実際に日本で販売されていることを付加価値として販売している。日本で海外向けに製造している商品は、日本の商品というより、「日本式」の商品であり、自社の視聴者が求めている商品ではない。もし「日本式」の商品を販売すると、KOLとフォロワーとの信頼関係を崩すことにつながるので、注意して取り組んでいる。
 狩野さんは、中国での商売において特に重要なものは、「信頼関係」であると力説した。そして最後にこう付け加えた。「3つの点を踏まえ、“ファンに販売したい”とKOLが意気込む商品であれば売れます。信頼関係の中で皆が満足する日本の商品を今後もライブコマースで販売していきます」。当事務所もライブコマースを活用して県産品の販売促進を目指し、取り組んでいきたい。


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