中国駐在員報告
2023年11月 社会・時事 駐在員 : 石川 祐介
9月24日に富士山静岡空港−上海浦東空港線が復便した。県上海事務所では、静岡県内からの出張予定者の問い合わせが増えつつある。数年ぶり、数十年ぶりに中国を訪問した出張者は、劇的な環境変化で戸惑ったとの声も多いため、その声を紹介したい。
出張者が困ったという声が最も多いのが、現地での支払いだ。中国の生活者は、アリペイ(支付宝)、WeChatペイ(微信支付)という2大決済アプリを中国の銀行口座と紐づけ、レストランの支払、高速鉄道の予約など、生活のあらゆる場面で使用しており、日常生活で現金に触れる機会はまずない。クレジットカードは外国人利用者の多い一部のホテル・デパートで利用できるが一般的でなく、現金はタクシーや個人商店ではお釣りを持ち合わせていなかったり、こうした電子マネーの普及で、空港やホテルで営業する両替所も減っている。
現在、アリペイが外国人渡航者向けにクレジットカードと紐づける「ツアーカード」というサービスを提供している。パスポート情報等の登録が必要だが、駐在員やガイドが帯同しない出張者は、こうしたサービスを利用すると円滑な出張に寄与するかもしれない。
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